【仕入れ】原木市へいってきました

2022.02.27

ケヤキ

2月の原木市へ杉と桧の調達に。

桧の出品量が多く、比較的に値段もまだ高い状況。

原木市場の様子
原木市場の様子

 

建具向けスプルス、ヒバ、ピーラの入荷量が少ないため、

杉・桧材の提案量を増やすことに力を入れてます。

今月は競り負けが多く、予定を下回る量の落札でしたのでした。

挫けずコツコツ良材を見つけていきます。

 

ケヤキ 
ケヤキ 何年生なのか

 

さて、今回の市場の大目玉品が2m近く、長さも10m近い大径木のケヤキ。

どこか神社の御神木とかでしょうか。

市の参加者も撮影したり、よじ登ったりして注目を浴びており、

何十年に1度でるかどうかという話声も聞こえました。

 

2千万以上の値で落札されたそうです。

大事に使われるといいですね。

 

 

【模索中】長野県産カラ松の活用について

2022.02.07

カラ松 原木 長野県

「長野県産カラ松」の活用に向けて今年から動きます。

 

 

長野県民有林に植えられている割合が5割を超える樹種。

それがカラ松。

 

はっきりとした動きのある木目に、茶褐色の素朴な雰囲気を持ち合わせ、他の針葉樹には出せない表情をしています。

強度も高いことも評価されており、経年によって濃い色へ変わる様子も楽しめます。

色合い、木目、強度、経年の楽しみ等々、そして長野県産という地物という良さから、

設計士や建具・家具職人の方で「カラ松を使いたい」という声はよく聞きます。

カラ松 壁材

長野県産カラ松 壁材

 

そう。よく聞くのです。良くは聞きます。しかし、あまり活用されていないのが事実。

カラ松のいい話はここまでにし、ここからは少し、カラ松の難しい面に向き合います。

 

 

①ネジレ、曲がりの多い木

カラ松は旋回しながら成長する木です。

そのため、板材や角材になってもネジレが発生しやすいという欠点を持っています。

それも昨今の乾燥技術の発展で、ネジレをある程度抑えることはできました。

しかし、細い部材にした場合は曲がったり、ネジレてしまうことが多々あります。

3年ほど前に弊社で建具用途のカラ松を納品した時もこういった問題は起きました。

昔カラ松を使った職人さんからは、カラ松を使うのは難しいと言われてしまうのも事実。

 

 

②ヤニ(油分)の多さ

カラ松はヤニを多く含む木です。

ヤニがあるからこそ、粘りもでて耐久性の高い性能がでると一般的に言われています。

しかし、内装に使う場合はそれが欠点となってしまいます。

板に触るとべたつく、ヤニがくっついて引き出しが開きづらくなるなどなど。

杉や桧にもヤニはありますが、カラ松は比にならないほどの量のヤニを持っています。

そのため、脱脂したものでないと内装向けには使いづらい欠点があります。

 

 

他にも節の多さ、目細の良材が少ないことなどの問題もあります。

 

全てが悪い訳ではなく、適材適所でうまく活用できる木です。

しかし、設計士や建具・家具職人の方の声に答えるにはこれらの問題を解消しなくてはなりません。

 

何よりも家具や建具などになったカラ松を見てみたいという私自身の思いもあります。

どうなるやら。どうにかします。

 

 

 

いつの間にか2022年

2022.01.14

やってきました2022年。

今年はどんな職人様、木材に出会えるだろうか。

プレカット材の配達から始まる2022年

去年から状況が激変した木材業界。

これからは国産材は勿論、県産材活用に注力して動きます。

まずは、道産広葉樹材とカラ松材の柾挽き材を提案できるように準備を進めてます。

今年最初の原木市

材木店の独りよがりな行動にならない様、現場の職人様の声を聞きながら取り扱い材の拡幅を目指します。

 

長野県建具協同組合 展示会に出展してきました

2021.10.08

展示会出店

7月に行われた展示会が今月も開催されます。

出展材は、スプルス・もみ・ピーラ・杉・桧・ペルポックというラインナップ。

定番材、低価格材、今年国内入荷が激減した材、高価格帯の上物材とバランスのよい布陣。

中々のベストメンバーでは無いかという代表メンバーです。

 

さて、材料の高騰が一般層にも広まってきての開催。

各問屋も今までと違う価格のものが並ぶようになってきました。

各建具屋さんはモノがあれば買い急ぐというよりは、

先に必要なものだけ買っていくといった雰囲気。

要るものは買う。要らないものは買わない。

当たり前の様に聞こえますが、案外そういうものじゃなかったのが、この業界。

その話は今回ご割愛。

展示会の様子(無人)

 

前回7月と比べ、商社の話を聞いていると入荷はまだ厳しいとのこと。

というよりは、現地の価格が高すぎて買えない状況が続いている様子です。

建具店でよく使われるスプルスは、原木の入港ペースが遅くなったように感じます。

4月入って、次に7月。その次が秋頃だったのが年末年始頃とも言われ始めています。

入荷予定だったものも1か月、2か月遅れることがまだまだあります。

 

1山このボリューム。ちょうどいい塩梅と信じたい。

次の展示会はコロナの状況次第ですが11月開催予定とのこと。割と直ぐ。

売れた後に補充が出来る材か、流通が少なくなっているから持っておきたいと思われる材か。

今までと違う視点で出品材を決めなくてはいけなくなりました。

これから使いたいと考えている方に見つけてもらえること、

妥当なお値段でお届けできることを大事にしていきます。

 

※今回は10山持っていき、その内の8山が建具屋さんに使って頂けることになりました。

高単価なもの、用途が特殊なものがのこってしまいました。またの機会に。

【製品紹介】デックスウッド 羽目板

2021.09.13

デックスウッド 施工例

【製品紹介:デックスウッド 羽目板】

外壁材には窯業系が主流の中で、無垢材をご採用頂きました。

今回採用されたのは「デックスウッド 4m×18mm×120mm  実加工有」です。

デックスウッド 4m×18mm×120mm 本実加工 

デックスウッドというのは、熱と水蒸気だけの高圧乾燥技術「サーモウッド処理」で乾燥された材です。

サーモ処理によりタンニンが濃い茶系に変色し、高級感のある素材としてお使いできます。

さらに、この乾燥によって絶乾状態になっているデックウッドは寸法安定性が抜群です。

サウナや外部デッキといった環境にオススメの製品です。

デックウッド施工例

今回は、お客様で塗装してもらい外壁に使用されました。

通常12mm厚の板材ですが、今回は工務店様の希望で特注で18mm厚にしました。

当現場はイペをデッキ材に使用されてるため、デックスウッドの色合いが相性が良いです。

杉・桧・米杉から新たな選択肢にデックウッドいかがでしょうか。

御見積や資料依頼等ありましたら、お気軽にお問合せ下さい。

https://naru-moku.com/contact/

デックウッドは羽目板材以外に内法・家具向けの板からデッキ向けの規格まであります。

板材はまたご紹介しようと思います。それではまた。

デックスウッド 20mm厚 板材使用家具

長野県建具協同組合 展示会に向けて

2021.07.08

7月7日に長野市で行われる建具組合協同組合の展示会へ成瀬材木店が出店します。

そのための準備で今日は材料の選別と積込作業を行いました。

 

展示会では屋外で各材木店が建具材を持ち寄り、現物を見ながら購入できる会になってます。

商品は、トラックに積める分の材しか持っていけないため、在庫から何をもっていくか考える作業が非常に悩みどころです。

 

幅広い樹種を用意するか、人気樹種を単価違いで豊富に用意するかなど考え方は様々。

今回はスプルス、スプルス、スプルス、スプルス、スプルス、杉、米もみというスプルス盛盛の内容になってしまいました。

スプルス材は建具屋さんが一番使う材と言われています。

しかし、外材の高騰・アラスカ産のスプルス材が今後入荷しずらくなることから、

今回はスプルスを多めにもっていくことにしました。

 

スプルス、建具
左に積んでいるのがスプルスです。

 

前回の展示会とは持ち物をかなり変えているため、

「これでいいはず。これでいいはず。」と定期的に自分自身を肯定する作業に追われます。

 

無事売れることと天気が良いことを祈るばかりです。

何卒何卒。

 

 

※7/8 展示会は無事完売で終われました。皆様ありがとうございました。

完売の代償?なのか、その日に右足を負傷しました。代償がすごい。

雨ざらし 杉

2021.05.21

杉

5月21日(金)の天気は生憎の雨。

こういう日は、材木を雨で濡らしたくないお客様が多いので配達もストップしてしまいます。

材料置き場で材木を動かしたりするのも、雨で濡らしたくないという理由で作業も控えます。

ですが、雨だからこそできることもあると言えばあります。

それが、杉の雨ざらしです。

杉
可哀そうなくらいびしょ濡れの杉。

色が黒っぽい杉材は雨ざらしにして、アクを洗い流します。

完璧とまでは言いませんが、こうした方がアクで隠れていた赤色が顔を出してくれます。

杉は色が様々あり、好みが難しい素材です。

近いうちにまた桟積みをして。屋根下で半年ほどじっくり乾かしていきます。

いい色がでてくれることを祈るばかりです。

 

アク抜きと言えば、いまが時期の青梅も水に浸してアク抜きしますね。

知人から梅取りの誘いがあり、袋いっぱいの青梅をもらいました。

梅
梅と杉のアク抜きは同じなのか。いや、違いますね。

氷砂糖に漬け込んで、梅ジュースを生産する予定です。

時間と手間がかかりますが、杉も梅もどうなるか楽しみです。

 

杉は色々あります

2021.05.16

杉

「杉は十人十色。」

家具や床材の樹種を選ぶ際に、その樹種の『色』で選択されることがあります。

明るい色、落ち着いた色、温かみのある色、赤い色、黒い色、オレンジ色、ピンク色などなど。

しかし、同じ樹種でも色の個体差というのがあります。

その一つが『杉』です。

上の画像は建具屋さんに訪れた際に、並べられた建具を撮影したものです。

これらは全て『杉』で作られています。

優しい赤色、強めの赤色、落ち着いた黒味がかった色等々。

建具を見ながら、職人さんが「杉の色は本当に十人十色だ。それが面白い。」と言われました。

個体差のある色使いを楽しめるのも杉の面白さ、むずかしさ。

 

現場では明るい赤色が好まれます。

古民家など落ち着いた雰囲気の場合には、黒味がかったものも使われます。

 

杉の色はまだまだ可能性があるように感じます。

良い提案が出来る様に、アイディアを膨らませていきます。

 

はじめまして 成瀬材木店です。

2021.04.09

成瀬材木店のブログを見つけて頂きありがとうございます。2021年4月9日金曜日に創業59年の小さな材木店のブログを開設しました。

ここでは、職人様向けには仕入れ情報・木材市況の案内を、一般の方々には様々な樹種の紹介・木を取り入れた生活空間の紹介などをしていきます。

木材は誰もが知っているもので、木材を使うことは割と好意的な印象を抱くものと思います。しかし、木をどう選んで、どう使えるか、どこで買えるのかというのはあまり知られてない気がします。知られているようで知られていない木材。

このブログをきっかけに木材を活用する発想のお手伝いができれば幸いです。

木材をより身近な存在に出来る様、がんばっていきます。